識字の先生 初めてアンコールワットに!

 日本からも大勢の観光客が訪れるアンコールワット。実はカンボジアの農民の多くは行ったことがないのです。私たちの識字教育を担ってくれている先生方も、ほとんどが行っていませんでした。カンボジアの文化、誇りを積極的に生徒に伝えて行ってほしい、当の先生方が実際を知らないのではまずいのではないだろうか。と、初めての試みですが、現在ボランティア貯金の配分金で実施している識字事業の中でASAC負担の自主的な活動として取り組みました。先生方がその感動を感想文に綴って下さいましたので、一部を紹介します。

識字監督 ブンペインさん

 教師トレーニングが順調に終了し、ASACの好意でシェムリアップへの研修旅行に行く機会を頂き、私たちはとても誇りに感じています。私はシェムリアップにはこれまで行ったことがなく、またもう年をとってきたのでこれからも行けることなど考えていませんでした。しかし、8月31日〜9月1日の研修旅行で、私たちクメールの先祖が残した偉大な業績である多くの寺を自分の目で見ることができました。

初めてのアンコールワットは感動に満ちたものでした
 シェムリアップに到着し、この町がプノンペンと同様急激に発展していると感じうれしく思いました。多くのホテルはプノンペンよりも近代的でした。しかし残念に思ったのは、ホテル名がクメール文化に不相応で、異国的で外国名だったことです。その後シェムリアップ北方に向けて車は進み、沿道には多くの森があり木々が生い茂り美しい景色でした。30分ほどでアンコールワットに着くと、私たちは一斉に寺に向けて歩きだしました。偉大さを示すかのように、大きく口を開け鋭い牙を見せた、力強い2頭の竜とライオンで装飾された石の門を抜け中に入りました。沿道を過ぎ寺に入ると内部にはアンコール時代の素晴らしい彫刻がありこの寺を作った先祖たちに心から驚愕しました。彫刻はクメールの歴史物語を現していました。全ての彫刻は手彫りで、寺は大きな石を階層に組んで作られていますが、ハンダ付けされているわけではありません。
 この旅行の後、このような素晴らしい彫刻や建造物を作ったクメールの先祖に感謝するとともに、カンボジアが“驚くべき王国“と、称される意味が分かりました。カンボジア人として、生涯に一度はこの地を訪れるべきです。多くの外国人がクメール彫刻を知っているのに、なぜ私たちカンボジア人が一度も訪れることができないのでしょう。私たちが”驚くべき王国“を持っていることを思い起こしましょう。

識字教師 テウムペンさん

 私が一番印象に残ったことは素晴らしい寺々とその塔です。石灰岩に彫刻を施されたたくさんの壁があり、人間、竜、花などが刻まれていました。彫刻は生き生きしていました。しかし残念なことに、かつて見ることができたであろう寺々の原型は失われています。この偉業は祖先からクメールの新しい世代に遺産として残されました。
 私はこれまでアンコールワットに行ったことがなく、クメール人の偉業も認識することができませんでしたので、今回のツァーに参加できて大変幸せです。アンコールワットはクメール人の魂でありかけがえのない文化、文明です。私は、自分が国の宝を見たこと、知ったことをまだ見ていない人に広めたいと思います。
 識字教師を代表してアンコールワットを訪れる機会を下さったASACに感謝します。私にとってこれらの寺院を見たことは初めてのことだったのです。近隣諸国のようにカンボジアが発展するために支援して下さるASAC、日本政府、日本の皆様にもう一度深く感謝します。皆様の永遠の幸福と繁栄をお祈りします。