2011.6 プノンペン事務所 浦田 富貴美

カンボジアは雨の季節

 月のクメール正月が終わったあとから、カンボジアは少しずつ雨の季節となりました。
 田舎でよく見かける風景です。雨が降ると・・・。「裸になって水遊びを楽しむ子どもたち。」 「シャンプーを持ち出し、雨の水をシャワー代わりに髪を洗う人。」「汚れたバイクを雨の水を使って洗いだす人。」日本ではあまり見かけないこの風景に、カンボジアの人は自然と共に生きているなぁと心を癒されます。
雨上がりにかかったきれいな虹(タケオ州)
 ベトナムの北の方ハノイの近くに2年ほど住んでいた友人が、カンボジアに遊びに来た際に、こう言いました。「ベトナムでは、真っ青な空が見られなかった。だから、ずっと真っ青な空が見たかった。」と。カンボジアでは、毎日のように真っ青な空が見えます。高村光太郎の著『智恵子抄』では、「東京には空がない。」「阿多多羅山(安達太良山)の上に毎日出ている青い空が本当の空。」とあります。私は、ASACの調整員として働く前に、JICAのボランティアをしていました。派遣される前の2か月半、そのための訓練を福島県の二本松市で受けました。なんと、安達太良山の中腹です。そこから、早朝に見下ろす雲海は、本当にきれいでした。休みの日には、思い切って安達太良山の頂上の登山にも挑戦しました。その時の真っ青な空を今も覚えています。
 その安達太良山の空にも負けないカンボジアの真っ青な空。私は、特に雨上がりの青い空が大好きです。先日、タケオに行った際に、ちょうど雨上がりの大きな虹を見ました。かなり強い光で光っており、しかも2本かかっていました。カンボジアの田舎では、大きな建物や山がないので、虹の端から端まで見ることができました。
 1年の中で一番暑いと言われる今年の4月は、暑くなりきれないと言われていました。しかし、5月に入り、昼間は本当に痛いくらいの暑い日差しとなりました。今はだいたい夕方頃から風が出てきて雨雲ができ、雨が降り始めます。激しく降ると、あっという間に洪水になってしまいますが、椰子の木や田んぼの稲が青々としている美しいカンボジアの雨季を楽しんでいきたいと思います。

カンボジアの教育の記事

 カンボジアの新聞『プノンペンポスト』で、カンボジアの教育システムについての記事を読みました。題は、“Educational progress a ‘surprise’ ”です。この中で、現在のカンボジアの教育の課題が挙げられていました。それは、「高い退学率」「留年」「教育教材の不足」「非公式の授業料(先生の内職)の蔓延」「教師の低い給料」などです。カンボジアは、エチオピア、ルワンダなどのアフリカ諸国と並んで教育のワースト7の内の1つにあげられています。こういったアフリカ諸国も、カンボジアと同じように戦争や内戦があった国です。長引く戦争による人々の貧困が原因で、今もこうして十分な教育システムを確立できていないのではないかと感じます。
 ASACの調整員としてカンボジアの学校教育や識字教育に関わらせてもらい、上記のような課題を実感する日々です。しかし、課題が大きいからこそ、こうして私たちの活動も大きな意味を持つのだと思います。これからも、ASACの会員の皆さんと共に、カンボジアの教育に少しでもお役に立っていきたいと決意を新たにしました。