2012.4 プノンペン事務所 浦田 富貴美

国道6号線〜コンポンチャムへの道

 前号で、カンボジアの道路や橋が整備されてきている話を書かせて頂きましたが、今回もさらにその続編です。

 プノンペン市内からASAC識字事業地であるコンポンチャム州に向かうためには、大きな橋を渡って行かなければいけません。その大きな橋は、「日本橋」と呼ばれています。なぜなら、1993年に日本のODA無償資金協力の支援で架けられたものだからです。総額29億円8900万円です。
 今、その「日本橋」の隣に、もう一本大きな橋が架けられ始めようとしています。その橋は、中国の支援(「China road and bridge corporation」が建設)で架けられる橋です。「日本橋」と「中国橋」(仮称)をそれぞれ一方通行にし、交通渋滞を緩和しようという考えのようです。
 メコン川沿いにある国道6号線は、その後も小さな川を何本も渡って行くため、それぞれの小さな川にも橋が架かっています。「日本橋」が架けられた際に日本の支援で一緒に架けられた小さな橋も、20年経った今では古くなり、橋の継ぎ目がでこぼこしていました。そのため、今回の新しい橋の建設に伴い、小さな橋も全て新しく架け直されています。
国道6号線 橋の工事の様子
 プノンペンからコンポンチャム州の手前まで、小さな橋は23本あります。現在、その後半の橋が崩され、工事が行われています。さらに、道路の拡張工事も並行して行われています。工事中で道幅が狭い上に、工事のための大型トラックや重機が多く、国道6号線は大渋滞です。
 以前は、カンポットへ向かう国道3号線が工事中で、カンポットへの道のりが大変でした。しかし、こちらは工事も全て終わり、カンポット市内へは最速で2時間半で行けるようになりました。反対に、今は、識字の事業地であるコンポンチャム州のバティエイ郡に行くのに、毎回苦労しています。これまでは、1時間の道のりが、1時間半は当たり前、時には交通渋滞で2時間以上かかっています。

 4月の初旬、ちょうどカンボジアで第20回ASEAN会議が行われた頃、中国の首相がカンボジアを訪れました。そこでフンセン首相との会談が行われ、これからの5年間、毎年6兆円の支援をしてもらうことが決まりました。これは借款も含めてですが、全てインフラの整備に使われるようです。
 現在、カンポット州チュムキリ郡でASACが学校建設をしている周辺の道路も、「China road and bridge corporation」の看板を目にします。同じく中国の支援で整備されているようです。
 経済成長と共にこういった道路や橋がどんどん整備されていくカンボジアの変化を、まさに実感する日々です。