2013.10 プノンペン事務所 浦田 富貴美

 肺炎後、体力が低下していることや長期の薬の服用の影響で、帯状疱疹や十二指腸潰瘍をわずらいましたが、少しずつ回復してきており、現在、仕事に復帰しております。ご心配をおかけしました。

気になる子どもたち

プノンペン市内の洪水時に遊ぶ子どもたち
 カンボジアは、今年、激しい大雨が降り続き、メコン河があふれ出し各地で洪水の影響が出ています。
 プノンペンでも10月初旬に大雨が降り、道路はあっという間に川のようになりました。夕方から大雨が降り出し、道路が冠水し、車が途中で止まるのではないかと、はらはらしながら帰宅していると、大雨で浮かんできたゴミの発泡スチロールを追いかける子どもたちを見つけました。私はてっきり、その発砲スチロールを集めて廃品回収に売るつもりなのかと思いましたが、カンボジア人の友達いわく、「あの子達は、遊んでいるんだよ。」と。発砲スチロールを浮き輪代わりにして、浮かんで遊んでいたのです。そのカンボジアの子ども達のたくましさに、本当に驚かされました。
 しかし、冠水した水は衛生上かなりよくない状態です。
 蚊にさされかきむしった傷口などがあれば、そこから菌が入り込み、化膿することも考えられます。汚い水を飲み込んで、お腹を壊すことも考えられます。カンボジアでは、今回の洪水の影響ですでに多くの方が亡くなっています。また、呼吸器系の病気や下痢も流行るだろうと予想されています。さらに、目が真っ赤になる病気もあちこちで流行っています。
 このように、カンボジアの子どもたちは洪水でもたくましく過ごしていますが、何とかできないものかと気になってしまいます。

プノンペン市内の歩道で遊ぶ子どもたち
 そして、もう一つ、気になる子どもたち。プノンペンの大きな交差点では、上半身裸で、やせ細った体の子どもたちが物乞いをする姿を見かけます。中には、信号で停車した車の汚れを落としてお金をもらおうとしている子どもたちもいます。お腹をすかせて、食べ物をほしがる子もいます。ASACのスタッフいわく、あの子どもたちは、地方から出てきて泊まる場所がない子はお寺などに泊めてもらったり、4畳半くらいの1部屋に家族で住んでいたりして学校には行っていないとのこと。
 また、知り合いの方から聞いた話では、昔は商売をしていて裕福だったが、商売がうまくいかなくなり、お酒を飲み始め働かなくなってしまったせいで、現在、とても経済的に厳しい生活をしている首都プノンペンの家族もいるとのことでした。その子どもたちは、学校にも行けず、親のお酒代を手に入れるため、空き缶やペットボトルを集めてお金にしたり、交差点で物乞いをしているのだそうです。
 そういった子どもたちも、つかの間に見せる笑顔や無邪気に遊ぶ姿には、やはり子どもらしい純粋さを感じ、ほっとしますが…。教育を受けることができないこの子たちが、このまま大きくなると、どんな大人になるのだろうかと心配になります。生きる気力を失った大人の影響で、子どもたちもいつしか同じような道を歩んでしまうのではないかと。どこかで、こういった悪循環の鎖を断ち切れる機会や出会いが、子どもたちに訪れることを願ってやみません。