スタディツアーに参加して

望西

岡村 浩典

 母の墓石に刻まれた言葉である。
 母がなくなり8年が経ちます。カンボジアに学校を作ることで復興支援をしてきた両親の想いを乗せた言葉である。母が日本とカンボジアに分骨されている事、両親の足跡を感じられればと思いカンボジアに行く事にしました。
 今回の旅行は5泊6日。渡辺さん、坂本さん、駒崎さん、現地合流の奥田さん、大橋さん、現地駐在員の浦田さん計7名の体験ツアーです。私は23年前の記憶をたどり復興を体感する旅となりました。ホーチミン経由のプノンペン入り多少の乗継ぎトラブルはあったもののプノンペンにはあっけなく着いた。道中坂本さんから、カンボジアの生野菜は極力食さない方がいいよ、とアドバイスを頂いていたのだが、ホットした安堵感と長旅での空腹感また興味もありでレストランで頼んだフォーのトッピング野菜を安易に食べ、案の定、腹を下した。しかし、その後 この旅行で食した1尾300gはある手長エビ、カニ、すべての食べ物は絶品で、日本食を恋しく思うことはありませんでした。
 23年ぶりに目にするプノンペン市内の様子は近代化が進み目にする車は日本で走っているもの、空を見上げれば高層マンション、泊まったホテルはセキュリティー万全のエアコン・シャワー・TV完備の完璧なホテルで、心の中ではもう少しアドベンチャー的な物を想定していた私は少々がっかりした。
 翌日、学校の開校式に出席した。どこから湧いて出できたのかと思うくらい大勢の子供たちと、村中の人々が大きな拍手で待っていた。参列を促され何もしていないのに、と言う後ろめたい気持ちでついていくと、偉そうな現地の人がいきなり握手とハグをしてきた。渡辺さんから聞くとカンポット州の州長だそうだ。母が生前カンボジアの為に学校を建てるため仕事を共にしてきた人だという、州長のスピーチの中でMARIKOを連呼して頂いているのを聞くと、何を言っているのかわからないが、母親真理子、ASAC、はたまた日本という国にとても感謝しているという雰囲気が感じ取れ 涙がにじんできました。

プリンバイダウム小学校で奥田さん、子どもたちと
 母の人生の大半、力を注いで取り組んできた活動を体感し足跡をたどることができた事、非常に感慨無量でした。また、その活動を引き継ぎ継続している会員の皆様、出資者の方々に改めて感謝の思いがこみ上げてきました。 日本は東北大震災の復興、台風の災害、御嶽山の噴火と海外の事よりもまず国内の復興という風潮は否めません。以前のように募金が集まらず大変になってきていると聞きます。
 今回の短い体験ツアーでASACの活動は、カンボジアの教育の恵まれない地域のため、お金を出して一時的に良くしようではなく、永い目で見た国の復興、人々の自立に向けた支援につながっているんだ、と実感しました。
 今回の体験ツアー参加で、まず協力できることがあればと思い、会員になることを決心しました。クメール語ができるわけでもなく行動力があるわけでもありませんが、少し興味が湧いたのです。
 一通り開校式を終え、時間の許す限りカンボジアの旅を満喫させていただくスケジュールがくまれていました。翌日はツアー参加者の方々のご配慮を頂き母が埋葬されているお寺に墓参りにいくことができました。没後初めて目にするお墓はきれいに掃除がなされとてもきれいに管理されていました。お坊さんにお経を読んでいただき、8年越しで参拝することができ、胸につっかえていた物が取れたような気がしました。(ツアー参加の皆様ありがとうございました)
 今回の旅行で両親の想いもありますが、何らかの形で永くカンボジアの復興に関われればいいな、そう実感した心に残る旅行になりました。