2016.12 プノンペン事務所 大工原由香


すでに12月半ばを過ぎているにもかかわらず、雨季のように雨が降り続き半そでだと肌寒く感じる日々が続いている今日この頃。 世界的に温暖異常が言われていますが、その影響なのかどうか、なんともいえません。

さて今回は弊会が参加している団体の説明およびカンボジアの経済について少しお話をさせていただきます。 カンボジアには日本人NGOのネットワークがあります。 ”Japanese NGO Worker’s Network in Cambodia” 略してJNNCです。 現在カンボジア全土に点在している30の日系の団体が参加しています。

またこのJNNCのメンバーも含め、ENJJ(Embassy, NGOs, JICA,JBAC(商工会議所))という団体があり、定期的に会合を開いております。 団体の活動紹介や参加イベントの報告、予定イベントの紹介などが行われています。 ENJJは教育、農業・農業運営、ガバナンス、産業人材育成の4つの分科会に分かれており、興味のある分科会のミーティングに参加することができます。 コンポンチャム州、バッタンバン州、スバイリエン州、シェムリアップ州、プルサート州など広域にわたります。 普段はなかなか会えない団体同士の貴重な情報交換の場にもなっています。 ASACの場合、教育関係がメインなため、今回の教育分科会のミーティングに初参加してまいりました。

今回の団体名は下記の通り

1. 公益財団法人国際開発救護財団(FIDR)
保健医療、農村開発、教育、人権、緊急・復興支援

2. TOKUSHIMA 雪花菜工房
商品開発を通した教育および学校運営支援

3. 公益財団法人CIESF
教育アドバイザー派遣、大学院創設・学部支援、産業人材育成など

4. 特定非営利活動法人JVCに本国際ボランティアセンター
農業・農業開発、環境教育、資料情報センターなど

5. 認定NPO法人IVY
農業開発

6. 認定特定非営利活動法人 ハート・オブ・ゴールド(HG)
スポーツ支援、教育支援、弱者救済支援
この団体は元オリンピックメダリスト有森裕子選手が立ち上げたものです

7. 日本カトリック信徒宣教者会(JLMM)
識字・情操教育、健康・衛生・女性自立支援

8. 特定非営利活動法人 難民を助ける会(AAR Japan)
障害者支援、教育

9. シャンティ国際ボランティア会
学校事業、CLC事業、図書館運営事業



その他、JICA事業担当者および、今回の会合では特別講義で経済学者の鈴木先生の講演もありました。
通常分科会では、各団体の活動内容の紹介、報告を行います。

我々NGO関係の団体は利益を得る仕事をしているわけではないですが、経済が低迷していればドナーからの支援金もなかなか集まらない状態ですので、参加者皆さんが興味津々に講演に耳を傾けていました。 カンボジア人は往々にして大変な親日家です。 現在は日本の資本よりも中国の資本がどんどんカンボジアに投資され、プノンペンはあちらこちらに中国語の看板が目立ち、大きな建設現場は中国系の建物の突貫工事状態のところが沢山あります。

道路なども日本の一般企業、NGOが入って建設されているところも多いですが、中国がかなり多いです。 ただ中国の場合は建物も道も質が悪く、すぐに壊れが目立ちます。
道路がいい例で、日本が作ったものと中国が作ったものは歴然の差があり、道を走っていて今までスムースに走れていたところは日本が舗装し、途中からボコボコの状態になると、 そこは必ずといっていいほど中国が舗装したところらしく、カンボジアの大臣が余りに酷くて文句を言ったとか、言わなかったとか、どこでも日本が手をかけたものはしっかり長持ち、 そういう意味で信頼度が俄然違います。これは中国に限らず色々な意味でフランスやアメリカ、タイ、ベトナムなどへの反感もある分日本への信頼があるようです。 

また日本への恩義を感じているらしく、第二次世界大戦末期の仏印処理、内戦終了時の和平工作、そして一番新しいところでは、1992年からのODAは最大供与国です。 UNTACが良い例ですね。弊会の創設者故岡村眞理子氏も、このUNTACの国連ボランティアとして参加してカンボジアに来て、それがきっかけとなり弊会の創設となったわけです。

日本人の真面目さ、勤勉さ、やさしさ、各種の品質の高さなどカンボジア人もよく知っており、NGO関係が沢山カンボジアで活動し、成果を上げているので、日本人だというと、 カンボジア人の態度や表情がガラッと変わるということはよくあります。

そういった意味において、恵まれた環境でわれわれNGOも活動しているわけですが、色々課題もあります。情報不足、インフラの不足、法律・制度の不足など。 アンバランスなところでは、電力不足は都心でも電燈がほとんどなかったり、冷蔵庫がまだ100%普及していない状態に比べ(うちのスタッフも家に冷蔵庫がないといっていました)、 どんな片田舎に行っても通信設備は整っており、電話代が安く、コンピュータがなくてもフェイスブックは携帯電話でやっている、 というのが普通だったりします。WiFiは日本よりも普及していると思います。